2009年9月8日火曜日

はじめに

 組織がインターネットへのWebアクセスを提供させるとき、イントラネットにキャッシュサーバを設置することが当たり前になっています。キャッシュサーバを設置する理由として、もともとは帯域幅が低速で高価格なWANの有効活用をするためにありましたが、有害サイトへのアクセス制限やフォレンジックのためのロギングとして使われるようになりました。
しかも、組織によってその利用形態は異なり、様々な理由でサーバを複数立てることは珍しくありません。そのためには、何らかの状況の違いによって委任先を振り分けする必要性があります。また、ユーザが設定をすることなく(意識せずに)キャッシュサーバへアクセスさせたい。これらを柔軟に実現できるのが、WPAD(Web Proxy Auto-Discovery Protocol)といわれるプロトコルです。
 ブラウザでの具体的な設定方法については@ITにあるものの、"proxy.pac"ファイルの記述(プログラミング)については簡素な例しか記載がありません。以前は、"proxy.pac"ファイルの文法は、「関連リンク」の項にあるNetscapeMicrosoftのリンク先を参照すれば詳細を知ることができました。しかし、残念なことに現在はいずれもリンク切れとなっており、頼れる他のWebサイトもないのが実情です。
 そこで、たまたま残していたアーカイブなどをもとに整理をして、皆様にご活用いただければとの思いから、このサイトを公開するに至りました。